12月のブリヤート劇場での公演
気がつけばもう12月も後半になりました。ウランウデは11月から割と気温は横ばいで、今も-15〜-20度くらいです。
前は登山用のマスクをしないと顔がかじかんでいましたが、適応したのか必要なくなりました
-20度以上はそれほど寒く感じなくなる体質にw
人間の適応力ってすごいな〜と
バレエ海賊
海賊は昔から上演されていたプログラムでしたが、前芸術監督の岩田守弘さん版の演出にリニューアルされています。
トランペット2本コルネット2本のはずなのですが、アレンジが違うようでトランペット2本だけでした。
2ndでしたが結構大変
岩田さん版は有名なグランパドドゥを1幕でやります。
海賊について↓
子どもオペラ「オズの魔法使い」
ブリヤート劇場では月に数回子ども向けのオペラを上演しているのですが、今回は「オズの魔法使い」の新演出の初演でした。
普段1.2回のリハーサルも10回ほどあり、中々大変でした
1日4回全幕通すという苦行のようなこともあったり
全幕録音を撮ったりと12月の前半はほとんどこれでした笑
トランペットにも結構難しいソロがいきなりあったりするので割と鍛えられたなぁとも思います
初演は子どもたちが本当に大喜びで、オペラをみてこんなに純粋に喜んだ体験を子どもの頃にするのは素晴らしいことだと思います。
チケットも数百円。これはもちろん国の支援があるからできることですね。
子どもの頃から芸術を生でみることが普通、と育つから普段の公演もたくさんお客さんが来てくれるのだなと。
ロックバンドとの共演
ウランウデには歌劇場の近くにフィルハーモニーというホールがありそこでもよくゲストがコンサートをしています。
フィルハーモニーからの依頼でロックバンドの伴奏をすることに。
曲はかなりゴリゴリでファンクとかもありました。
ただ編成が
弦楽器は小編成オケくらいの人数
木管はオーボエ2フルート2ファゴット2
といるのに
金管はホルン4バストロンボーン1トランペット2でした笑
明らかに木管よりもトランペットとトロンボーンを増やすべきなのに!!
そして同僚が体調不良で急遽本番に出られなくなってしまい1人でしたw
無理のある仕事でしたが普段体験しないステージでとても楽しかったです。
ステージでしゃべって歌って盛り上げるボーカルがいて、それでキャーキャーいうお客さんたち…
ロックバンドのライブを聴きに行ったこともなかったのでとても新鮮でした。
こういう音楽を本番でやったのはたぶん高校の吹奏楽部依頼だったのでなんだか青春を思い出すような懐かしい気分になりました。
ファンクの吹き方についてバンドの人に何度も指摘されたのでいろんなファンクを聴いて自分なりに研究したりとそれも新鮮…
ロシア語版「フィガロの結婚」
ど定番のオペラ「フィガロの結婚」
序曲しか演奏したことなかったのですが、全3幕29曲中トランペットの出番は6曲だけ笑
2幕に関してはフィナーレしか出番がないので、1曲目から40分間ずーっと休み
あまりにも暇なのでピットからオペラを眺めたりスコアを読んだりしていました。
ずっと吹いていなかったところから突然音を出すのは金管楽器にとっては結構シビアなので少し緊張しましたが案外大丈夫でした。
そして原語がイタリア語のオペラですが、この作品に限ってはロシア語での上演でした。
セリフが多く早口な歌も多いのでもちろんロシア人歌手にとってありがたいわけですが、なによりも観客が喜劇としてより楽しめます。
言語が変わったら違う音楽になってしまう
という意見もあると思いますが、それよりも純粋に楽しめることの方がここでは大事だと思います。
オペラをみて笑っているお客さんたちを見てとても幸せな気持ちになります。
「幸福感は自分の得意なことで他人に貢献することで初めて得られる」ということを心理学者や成功者がよく言いますが、音楽家はまさにそんな仕事。
バレエ「コッペリア」
海賊に続いてコッペリアの公演もありました。
公演があるということでコッペリアについて調べて記事を書きましたが、原作はホフマンの「砂男」という結構狂気的な作品で驚きました。
中々おもしろいので興味がある方は是非ご覧ください
あっという間に3か月
この劇場に就職してあっという間に3か月経ちました。本番もすでに25回ほどになります。
学生時代のようにレッスンを受けるということはありませんが
常にオーケストラの中でアウトプットしていくと、今までに多くの先生からいただいてきた助言が思い出されたり今になって理解できたり。
色んな情報を取り入れすぎたと思ったこともありましたが、今になるとそれが大きな財産になっていると感じます。
明日から劇場80周年の最大のイベントが2日間続き、そのあとはくるみ割り人形です。
劇場生活