バロックトランペット
僕は副科でバロックトランペットという古楽器を勉強しています。
ヴュルツブルク音大ではバロックトランペット専門のHannes Rux教授が教えているので何人かの生徒が副科として取っているのと、専攻生も数名います。
ヨーロッパにはバロック音楽やルネサンス音楽を当時の楽器で演奏するオーケストラがいくつかあり、専門家がいます。モダンのオーケストラでも金管は古楽器を使うこともあります。
今までは学校の楽器を使っていたのですが、本格的に勉強したいので楽器を買うことにしました。
バロックトランペットのメーカー
バロックトランペットにはいくつかメーカーがあります。
ノイバウアーはドイツのメーカーで歴史があり、大学の楽器もこれです。
もう一つはEggerエッガーというスイスのメーカーで、こちらもかなりのシェアをシメています。
それから最近レヒナーもバロックを作り始めているらしく、上2社の半額ほどの価格だそうです。
僕は先生もつかっているEggerを買うことにしました。
バーゼルにある工房へ
ヨーロッパでは楽器は楽器屋からではなく工房にいって職人さんと作るのが一般的です。
今回は先生も一緒に選定に来てくれました。
僕の先生はHannes Ruxというこの動画で演奏している人です。ドイツを代表するバロックトランペット奏者でとてもやさしい先生…。
Corelli Concerto grosso op. 6 No IV, 3. Vivace & 4. Allegro - Allegro
エッガーのバロックトランペットの種類
エッガーのトランペットは3種類あり、スタンダードというマシーンメイドのモデル(C,Ces,D,Desの替え管)と、オールハンドメイドのヒストリカルというモデル、ヒストリカルのハイクオリティ?のようなモデルがあります。
スタンダードとヒストリカルにはハンドメイドとそうでないものの差を感じましたがその上のモデルとは大きな違いは感じられませんでした。
先生と一緒に吹き比べても、むしろ普通のヒストリカルが一番いいという事になり、そのままパーツを選んでいきました。
バロックトランペットの選定の仕方
ベルの選定
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Anstoss(ベルの横のU字の管)
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そこから各替え管の選定。まずはCes管を選びます。
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Ces,C管のマウスパイプの選定。
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C管の替え管の選定
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Des管の替え管・Des,Dのマウスパイプの選定
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D管の替え管の選定。
それから楽器に巻く紐の色を決めます。先生と同じワインレッドにしました。
選んでから仕上がりまでに時間がかかるとのことなので色んな楽器を吹かせてもらいました!
エッガーに来て先生とバロックトランペットの選定をしました。
— 齋藤友亨(ともゆき) (@tomotrp) 2017年11月21日
仕上がりまで時間があるので貴重なキートランペット(右手)を吹かせてもらいました〜
難しいし指押すとウニェーってなるしこの楽器が一瞬で消えたことがよくわかります。 pic.twitter.com/xJYpbiZkm5
右から2番目のやつはZugtrompeteという楽器で、トロンボーンのスライドのように伸ばして音程を変えるというおもしろいもの。博物館みたいだった… pic.twitter.com/vKlME7AEs5
— 齋藤友亨(ともゆき) (@tomotrp) 2017年11月21日