しべりあげきじょう

ロシア国立ブリヤート歌劇場首席トランペット奏者  齋藤友亨のブログ (旧あうすどいちゅらんと)

しべりあげきじょう

【ロシアでおうちごはん】小さな手ごね食パン~ホームベーカリーなし~

こんにちは、また妻です。

先日ロシアで買える小麦粉についてまとめた記事を書きました。

今日はその記事内で紹介したロシアのパン用粉 ПШЕНИЧНАЯ ХЛЕБОПЕКАРНАЯ МУКА を使って作る小さな食パンのレシピを紹介します。

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もちろん日本で売っている強力粉でも作れます。

 

 

【材料】

・パン用粉(強力粉) 300g

・砂糖 25g

・ドライイースト※ 約3g(小さじ1)

・塩 3g(小さじ約1/2)

・バター 30g

・牛乳(できれば低脂肪) 220ml

・卵液(照り用) 適量

 

※ドライイーストはサフの赤を使用、オーバーナイト発酵させる場合は1gで

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【下準備】

・冷蔵庫で冷えている牛乳をレンジ600wで30秒、人肌に温めておく

・計ったバターは冷蔵庫から出しておく

・調理台にパンこね台、なければクッキングシート(つるつるとしていて生地などがくっつきにくい加工のしてあるものがいいです)をセットしておく

 

【手順】

①ボウルにパン用粉(強力粉)を入れたら、ボウルの端と反対側の端に砂糖と塩を加える

続けてドライイーストは砂糖のそばに、牛乳はドライイーストをめがけて加え指先で手早く混ぜる

②粉っぽさがなくなったら(水分でデロデロ状態の)生地をボウルから調理台へ移しこねていく

*ここから1次発酵開始までは合計25分間を目安にスピーディーに

〈こね➊〉約10分

こすり&たたき

A 生地を集め、親指の付け根で台に押し付けるような感じでこすりつける

B 生地を集め、手首のスナップをきかせて台にたたきつける

このA・Bを適当に組み合わせながらベチャッとした生地がまとまりつるっとしてくるまで根気よくこねる

〈こね➋〉約10分

手のひらに体重をかけながら、やや前方に押し出すような感じで生地をのばしてはたたんで向きを変えまたのばし、、、を繰り返す

*疲れてきますが途中でやめずできるだけスピーディーに

いつも無心…(笑)

《チェック》

ここで一度生地をチェック

生地の端を小さく切ったら両手で持ち、ゆっくりと四角く伸ばそうとしたときに薄く膜状になるのが理想

ちぎれてしまう場合はこね➋を続ける

これはこねることで水分と小麦粉内のたんぱく質が結びついて作れられる網目状の組織、グルテンがちゃんと作られているかの確認

〈こね➌〉約2分

握り&引きちぎり

グルテンチェックに合格したら、広げた生地にバターをのせて包み再びこねる

いったんはまたベチャベチャになり生地の伸びも悪くなるが、握ったり引きちぎったりしながらバターをなじませていくと数分でまとまりのある生地に戻る

〈こね➍〉約3分

ひねりこね

生地を台に置いたら、車のハンドル操作で左折するときのような手つきで右手は左斜め上方向へ、左手は右斜め下方向へ引き伸ばしながらこねる

※左利きの人は逆方向へ

 

こね終了~~ふぅ。

③一次発酵

生地をまるくつるりとまとめたらボウルに入れ、かたくしぼった濡れ布巾かラップをして30℃~35℃で約1時間発酵させる

※ちょうどいい温度の発酵機能付きオーブンなどがないのでこの温度環境を作るのに苦労しました。

・冬場…暖房近くの窓際で

・暖房がつかなくなってから(マンション1棟一括で管理されておりある日を境につかなくなるのです)…オーブンを170℃くらいに温め、オーブン上面にあるIHの余りスペースで

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→ロシアのオーブンの作りが良くないので熱が伝わります。ただし直だと熱くなりすぎるため布巾を敷きその上にボウル。

・もしくは…炊飯器にある40℃の生地発酵機能で

→生地を直に窯にいれないなどの工夫をしたりたまに蓋を開けたりして温度を設定の40℃よりやや低めに保ちます。

色々試した結果、今のところこんな感じで工夫しています。まだまだ研究途中。。

《チェック》

・生地に対して垂直に人差し指を第二関節までそっといれ、抜いても生地が戻ってこないか

・大きさがおよそ2倍に膨らんでいるか

→この2つがクリアできていたら先へ進みます。

④ベンチタイム 20分

指先で軽く叩いてガスを抜いたら生地を3分割して丸め直し、濡れ布巾をかけておく

⑤成形

再びガスをぬいたら、それぞれを縦22cm×横17cmくらいに伸ばし、左右を中心へ向けてパタンパタンと折り畳んだら手前からくるくると巻いていく

巻き終わりは指でつまんでとじる

⑥3つの生地をクッキングシートを敷いたパウンド型にいれラップをする

※それぞれ巻き終わりを底面側にし、6つのうずまき断面がそれぞれ型の側面に向くようにする

⑦二次発酵 オーバーナイトor約40分

朝焼きたてを食べるために冷蔵庫でオーバーナイト発酵させる場合はそのまま常温で1時間発酵させた後(あらかじめ少し発酵を進めておく)冷蔵庫で7〜10時間

すぐ焼く場合は35℃で約40分

わたしはいつもオーバーナイト発酵。その場合、焼く40分ほど前に冷蔵庫から出しておく

⑧焼成

オーブンを200℃に予熱したら、卵液を茶こしなどでこして生地の表面にぬりオーブンへ入れる

そのまま霧吹きを数回し約18〜20分焼く

※途中様子を見て、表面が焦げそうだったらアルミホイルをかぶせる

⑨焼き上がり

型からすぐにだし、網などの上で粗熱をとる

 

完成〜!!!!

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小さめのかわいい食パン。

※写真は山でちぎって向きをかえてあります。

トーストせずそのまま食べるのがおいしい!「生食パン」流行っているらしい。

小分けして冷凍すれば、毎日レンジ10秒+オーブンorトースターで焼きたての味わいを楽しめます。

 

写真を見返すと、はじめてここでパンを作ったのは今年2月18日でした。

 国内初のコロナウイルスの感染者がモスクワで発見されて、2週間ちょっと。まだまだ世界がこういう状況になるなんて想像もできなかった頃。。

スーパーでひょっと目に入ったドライイーストが気になって買ってみたのがきっかけでした。

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同じ分量でお花ちぎりパン
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少し生地を余らせた分であんこロール

なんとなく朝パン生活は外出禁止期間が始まってからのことと思っていましたが、実はそのちょっとだけ前にはじまっていました。ちょうどはまりだしたところで外出禁止令がでて時間ができ、いろいろ試してみられたのでよかったかもしれません。

朝のパンの焼きたての香りというのはこんなにもしあわせな気持ちになるのですね…!

 

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