プッチーニ作曲 トスカ
昨日はトスカの公演でした。
トスカはプッチーニの名作のオペラで、劇場も3月の目玉として随分宣伝していました。
椿姫の時は150人くらいしか来ていなかったのですが、今回は立ち見がいるほどに満席!
トスカのあらすじ
オペラのあらすじや解説はこのサイトがとてもわかりやすいのでおすすめです↓
1800年6月:ナポレオン軍が欧州で勢いを増し、ローマ共和国が廃止され教皇国家が復活した頃
カヴァラドッシ(画家)はアンジェロッティ(脱獄してきた政治犯、前ローマ共和国統領)の逃亡を手助けします。
そのことが明らかになり、カヴァラドッシはスカルピア(警視総監)に捕らえられ死刑が告げられます。トスカ(カヴァラドッシの恋人)がスカルピアを殺し、恋人を助けようとしますが、最後に悲劇が待ち受けています。
カヴァラドッシは処刑されてしまい、最後にトスカもそれを追って自殺します。
という悲劇です。
星は光りぬというテノールのアリアがとても有名で、フィギュアスケートでもプルシェンコ選手が使っていました。
熱狂的なお客さん
今までの公演では
なんだか拍手が少ないな〜
といつも思っていましたが、今日はすごい盛り上がりでした。
アリアの度に大きな拍手とブラボーの声。
終演した時はスタンディングオベーションですごかったです。こんなこともあるんだなとびっくり。
それか良いと思ったら盛り上がり、そうでもなかったら全然拍手しないといったようにはっきりしているのか…
オペラの客層
バレエは白人系のロシア人と子どもが多いのに対し、今回のオペラはほとんどがブリヤート人でした。子どもも少なかったです。
歌手もメインキャストは全員アジア人だったのでそこも影響しているのかも?
ブリヤートの民族衣装の正装で来ている方々もいて、ドレスの白人もいて、本当に異なる文化が同時に存在しているんだなと改めて思います。
ブリヤート人はみんなロシア語を話していますが、やはりアイデンティティとしてはブリヤートなんだなと。
ロシアになってから400年経ってもそういう気持ちがなくならないのは、それだけ文化に誇りを持っているということなのかもしれません。
ブリヤート劇場のオペラ歌手
詳しいことはよくわからないのですが、ブリヤート劇場の歌手はとてもハイレベルです。
ドイツでもたくさんの劇場で何度もオペラを観てきましたが、それに劣りません。
どうやらモンゴルからたくさん来ているとのこと。モンゴルはホーミーなど特殊な唱法が有名ですが、声楽もハイレベルなのかも…
特に今日のトスカ役の方は本当に素晴らしくて、凄まじい声量でした
勲章の授与
チラシがなぜか悪役のバスの人だったのでおかしいなと思っていたのですが、その人が終演後に勲章を授与されていたので納得。
文化功労賞的なものだと思います。
満席だったのもこの人の影響かもしれません
ヨナスカウフマンのウィーンでのトスカ
トスカの三幕のアリアが素晴らしすぎて劇中に5分間拍手が鳴り止まず
— 齋藤友亨@シベリア劇場生活 (@tomotrp) 2019年3月14日
→深刻なシーンだったけど演技中断してお辞儀
→まさかのアリアをアンコール
→ソプラノ歌手こない
→ソプラノ歌手来ない〜!と歌っても来ない
→やれやれ🤷🏼♂️ とオペラ自体が中断
→お客さん爆笑
ヨナスカウフマンイケメン pic.twitter.com/HVpMx09Qbd
しばらく演技して拍手を受け続けているものの観念してもう一度歌うスター pic.twitter.com/FxEjExlEzW
— 齋藤友亨@シベリア劇場生活 (@tomotrp) 2019年3月14日
ヨナス・カウフマンというドイツのスター的なテノール歌手のウィーンでのトスカの上演で、ソプラノ歌手が来ないハプニングが笑
カヴァラドッシが処刑される前にトスカへの想いを歌い上げたところで拍手が鳴り止まず
しばらく立ち尽くしてからもさらに座ってがんばって演技を続けていたカウフマンですが観念してお辞儀します。
こんな場面で演技中断とか興ざめなのではとは思いますが、まさかのアリアをアンコール笑
もう一度トスカへの想いを歌い上げます
そうしたらまさかのトスカが登場せずw
ソプラノが来ない〜
と歌いお客さん爆笑
なんでもソプラノ歌手は楽屋にいたのだとか笑
このアリアを聴きたいと思わなかったんだなというのが不思議
おそらくスタッフも全員カウフマンの歌に聴き惚れてトスカがいないことに気がつかなかったのでしょう笑
でもこんなハプニングはお客さんにはとても心に残るものですね