ドイツの音大のオーケストラの授業
日本の音大は毎週オーケストラや吹奏楽の授業があるのが一般的ですが、もちろん吹奏楽の授業はありませんしオーケストラは毎週あるわけではありません。
ヴュルツブルクの場合は毎学期3回ほどの学生オケの演奏会があり、それに向けて集中講義という形で行われます。
5回ほどのリハーサルの後に本番という感じで、冬に毎年やるオペラのプロジェクトは十数回のリハーサルと6回の本番があります…
僕は10月のコンサートで演奏しました。
それ以外にも"Reparatur Probe(レパラトアプローベ)という本番のない、リハーサルだけをする授業もあります。
これはベートーヴェンやワーグナーなどの主要なレパートリーで、曲を知るということと指揮科の学生の練習という内容です。
管楽器だけでやるリハーサルと弦楽器も一緒に普通のオーケストラでやるものがあり、これらを合わせると一学期に10回ほどあります。
もちろんトランペットの学生が10人ほどいて、オーケストラではせいぜいトランペットは2~3人なので毎回やるわけではありません。
ワーグナー”ローエングリン”と”さまよえるオランダ人”
今回はオペラ”ローエングリン”の前奏曲とオペラ”さまよえるオランダ人”の序曲でした。
ローエングリンは吹奏楽編曲がされていないので他に比べたらみんなあまりよく知らないかもしれない1幕への前奏曲です。
トランペットがどんなに大きく吹いても怒られない数少ないところ。笑
さまよえるオランダ人は
トランペットも終始大きい感じでとても疲れますw
曲名にあった音楽。
ドイツ語だと、フリーゲンデ オレンダー
英語だと、フライング ダッチマンです。
これはホルンが大変で有名な曲です。
月曜日にはバルトークという作曲家のConcerto for orchestera というトランペットに重要な曲の授業があります。
昔ユースオーケストラでやった曲
僕は中学1年生時に地元の逗子市で活動している”湘南ユースオーケストラ”という10歳~25歳くらいまでの青少年が参加してるオーケストラに入団しました。
ユースではポップスなどは全くなしで、全て本物のクラシック音楽でした。とても幸せなことに、大学に入るまでにとてもたくさんのレパートリーを勉強させてもらった音楽の青春の場所…
※ユースについては書きたいことが多すぎるのでまた別の記事で書きます。
ちなみにオーディションなどなしで年齢内なら誰でも入団できます!トロンボーンが足りていないので興味のある方はぜひ…!
ローエングリンの前奏曲は中学3年生のころにやって、ユースで初めて1番トランペットを吹いたとても思い出深い曲です。
”ワーグナーの音楽はこうだ!”ということをたくさん勉強させてもらいました。そういう子どもの頃に身についたことって血となり肉となっているんだなあと改めて思いました。
演奏しているとき中学3年生の夏のことを鮮明に思い出しましたし、レッスンでこれを見ていただいた時のことや演奏会の本番のこと(静かなところで思いっきりミスった)をこの間のことのように感じます。
さまよえるオランダ人も高校2年生の頃にやりました。
演奏会を聴きにいらしていた師匠に終演後お会いしたら「やっぱお前音程悪いな」とご感想をいただいたこともよく覚えています…笑
湘南ユースオーケストラでは1年間かけて演奏会でやる4曲ほどのプログラムを準備するので、一曲一曲への思い出はとてもあります。
昨日はクラスメイトの代打でオペラのプロジェクトの”天国と地獄”を吹いたのですが、これも高校生の頃にユースでやりました。
当時のことをよく思い出します。懐かしいなあ。
曲と記憶というのはとても密接にリンクしているようで
匂いをかいである記憶がばっと蘇ってきたりとかそういうことと似ています。
そんな曲がこれからもどんどん増えていって自分の一部になっていったらうれしいです。
卒業してロシアのオーケストラに入りました!
齋藤友亨