しべりあげきじょう

ロシア国立ブリヤート歌劇場首席トランペット奏者  齋藤友亨のブログ (旧あうすどいちゅらんと)

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【劇場生活】マリンスキー沿海州劇場がウランウデで5日間ゲストコンサート

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芸術を保護するロシア

普段ブリヤート劇場にゲストととして他の劇場が来るということは滅多になかったのだそうですが

2019年はロシア政府が芸術に特別に予算を出した年らしく、旅費など多額の補助金がでたのだそうです。

 

ロシア政府が補助金をだすというイメージがそもそもないかもしれませんが

ロシアはある程度大きな街には国立の歌劇場がありますし、僕の働いているブリヤート劇場も国によって成り立っています。

公演には毎回とても多くの人が訪れますがチケット代がとても安いのでそれで経営することはできません。

意外かもしれませんが芸術にお金を出している国なんですね~。

 

 

マリンスキー沿海州劇場とは

マリンスキー劇場といえばサンクトペテルブルクにある最も有名なバレエ団の1つですが、その極東支部のような形で数年前にウラジオストックにできたのが

マリンスキー沿海州劇場です。

 

マリンスキーと名のついている同じマークの劇場は他にもいくつかあるそうです。

 

サンクトペテルブルクのマリンスキーにも新館ができたようですし、ロシアは芸術にかなり莫大な予算を出してくれていますね。

 

このマリンスキー劇場はバレエ団もオペラ歌手もあり、バレエダンサーには日本人の方もいます。最近は日本人男性がプリンシパルになられたそうです!

マリインスキー劇場別館に日本人の新星あらわる:加藤静流さん、ロシアバレエ界で堂々の主役デビュー - Sputnik 日本

 

日本から2時間半で行けて電子ビザでいけるウラジオストクにいい劇場があるのは日本人にとってはうれしいことですね。

 

5日間の客演

今回は5日間も演奏会があり、1,2日目はリムスキー=コルサコフの「皇帝の花嫁」、3,4日目はガラコンサート、5日目がトスカでした。

 

打楽器には10月まで一緒に働いていた元同僚もいて、なんだが生き生きとした姿を見られてよかったです。

 

普通にこちらもリハーサルがあったりだったので全部を観ることはできませんでしたが、トスカは全幕観られました。

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衣装も舞台装置もかなり豪華でした。

 

ブリヤート劇場のオーケストラピットは小さいので弦楽器はいつもより随分少なかったらしく、バランス的に金管はかなり抑えめでした。

しかしラストシーンなど出していいところは本当に信じられないような爆音でした。笑

 

トロンボーンがやる気を見せたときの勢いと破壊力はすごいなと思いました。

ものすごい音量だけどうるさくはないという。

ドイツもものすごい音量を出しますがやはりロシアとは音色が全然違う方向性なので

改めて文化の違いを実感することができてよかったです。

 

普段他のオーケストラを聴く機会がない中で良いオペラがみられてよかったです。

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 ピットからはみ出るコントラファゴット

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