しべりあげきじょう

ロシア国立ブリヤート歌劇場首席トランペット奏者  齋藤友亨のブログ (旧あうすどいちゅらんと)

ドイツ統一記念日に思い出すベルリンのこと

ドイツに暮らす友人が多いため、SNSを見て今日がドイツの東西統一記念日だと思い出す。

 

日本にいた頃ドイツが戦後東西が分かれていたことやベルリンが一つの街の中で分かれていたことは情報としては知っていたが、実際それがどんなことだったのかはまるで知らなかったしそれについて深く考える機会もなかった。

 

実際にベルリンで暮らしてみると、未だに旧東と旧西の雰囲気は全くの別物で、街の空気も住んでいる人たちも家賃も全然違った。

 

街全体が30年壁で覆われてその真ん中にまた壁があって片方は裕福で片方は貧乏なんて考えられないようなことだが、それが現実にあったのだということを鮮明に感じとることができた。

 

ベルリン全体にあるどこか異常な空気感というのはなんとも表現し難いもので、色んな文化や人種が混ざり合うカオス。

最初はこの全くドイツらしさを感じないような、狂気があるような街が好きにはなれずにいたがいつしかそこがすごく居心地の良い場所になっていた。

「ドイツ」というものにとらわれない、様々な文化、良いものは良いとなんでも取り入れていく人々の姿勢も長所と思えるようになった。

 

街で毎日いくつものオペラやクラシックのコンサートが満席で上演されているすぐそこには週末ずっと夜通し空いているクラブがいくつもあり、ミュージカルもあり。

ドイツの上流な雰囲気漂うコンサートホールから20分地下鉄にのると路上でドラッグを売っているような狂った駅に行くこともできる。

 

2013年、ベルリンに住み始めた頃に日本語を勉強しているドイツ人や日本人たちと一緒に統一記念日の祭りに行ったのが懐かしい。

とても頼りなくまわっている観覧車を見上げたことを思い出す。

 

しかしヴュルツブルクに住んでからはそれを祝う盛大な祭りを見た記憶がさほどない。自分が街中にでず知らなかっただけなのか

ベルリンほど統一を喜ぶ気持ちがなかったのか。当時の西ドイツの人々にとって統一はあまり喜ばしいものではなかったらしい。

 

東西が統一した時のパニックは想像がつかないが、そこからさらに飛び越えてもはや全文化・人種の壁も取っ払われたのがベルリンなのではないかと思う。

f:id:tomotomotrp:20191003230500j:image