しべりあげきじょう

ロシア国立ブリヤート歌劇場首席トランペット奏者  齋藤友亨のブログ (旧あうすどいちゅらんと)

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トランペットを始めたきっかけ 幸運すぎる巡り合わせ 先生との出会い

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楽器を始めるきっかけは色々です。

ピアノやヴァイオリンなら物心がつく前からもう親に始めさせられていてそのままのめりこんだというのがほとんど。

 

でも管楽器っていうのはそんなに小さな頃から演奏することはかなり難しいです。ある程度身体ができてこないと。

 

そして吹奏楽が世界一盛んな日本では、ほとんどの人が管楽器を始めるきっかけは吹奏楽部やマーチングなどの部活です。

 

千葉など特に盛んな地域は小学校から金管バンドや吹奏楽などがあって、みんながんがんやっています。

 

その小中高で吹奏楽部の強豪校で鍛えられ、音大へ。というパターンもかなり多いですが僕は全然違いました。

 

元々楽器が好きだった

僕は元から楽器が好きで、家にピアノがあったのでなんかてきとーに弾いたりリコーダーもどんどん1人で先の方まで練習しちゃうタイプでした。

 

それで音楽の教科書でオーケストラ木管楽器を見たとき

「リコーダーより全然難しそうだしみんなできなそう!このキーとかめっちゃかっこいい!」

とか思ってクラリネットやってみたい!

みたいになっていたんですが、どう始めればいいのかもわからないし楽器もないし先生もいないので

まあいっかー

というくらいでした。

 

そして教科書で今度はトランペットなどの金管楽器がでてきて

「このぐるぐるしてる感じかっこいい!みんなできなそう!」と再び興味がわきました。

 

とりあえずなんか吹く楽器がやりたかったんですね。

 

帰国子女の友達

一番仲の良かったイギリス帰りの友達が、向こうでトランペットをやっていたそうでトランペットを持っていました。

 

そして小学5年生の時のクラブ活動で、音楽クラブというものに入りました。

僕の小学校には昔の鼓笛隊の名残りで古いトランペットがたくさんあったんです。

 

それで新学期が始まった頃、音楽の授業で金管楽器の話になりみんなで音を出してみよう

みたいなことがありました。

 

もちろんちゃんと吹けるのはその友達だけでしたが、僕も普通に音が出ました。

 

他の子は全くでないか、バリバリー

という音だったので

 

あれ、おれすごくね?

 

と思って、どんどんやってみたくなりました。

 

小学校のクラブ活動は週に1時間なので、友達が毎日のように昼休みに教えてくれました。

 

でも全然吹けないんです

 

リコーダーみたいに曲は吹けないし、とにかく音域が狭すぎる…

 

でも唇がブーっていって音がでるのが楽しかった。音はきれいだったんです。笑

 

それですぐに、マウスピースだけ買ってもらいました。

ヤマハの中古で、1000円くらいのやつ。

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それでブーブーして遊んでいました。

 

それから夏休みになり学校のトランペットは穴が空いていたりピストンが固まって動かなかったりしたので楽器がほしい〜

 

と言い出しました。

中古で安いのないのかなぁと思って調べても10万くらいするので無理だと思っていたら

中国製のトランペットなら新品で1万円という物がありました。

 

続けるのかもわからないものだったのですが、一万円ならと買ってくれました。

 

神代先生との出会い

 

それでから半年経った5年生の3月に友達が

「僕の先生がドイツの留学から帰ってきたんだけどレッスンを見学してみる?」

と言われて

先生も逗子にお住まいで僕の家からも歩いて10分くらいのところということで見学に行ってみることにしました。

 

それが神代修先生との出会いでした。

 

神代先生は東京藝大出身で、在学中に日本管打楽器コンクールと日本音楽コンクールを両方最高位、プラハの春国際コンクールも入選という逗子に住んでいらっしゃるのが不思議なくらいな先生です。

 

そんなすごい先生なのにも関わらず、初心者同然の僕のことをレッスンしてくださることになりました。

 

毎週1時間のレッスンでした。

 本当に考えられないくらいの幸運です。

 

九州や北海道からレッスンを受けに来る人もいる中で僕は家から10分…!

 

すぐに夢になった

トランペットは音を出しているだけですごく楽しくて、中々できない難しさにも小学生ながらに奥深さを感じていたのでどんどん夢中になっていきました。

 

今までも習いごとはいくつかやっていましたが、自分でどんどんやりたくなるというものは始めて。

 

トランペットはただでさえ長時間練習できない楽器なので、初心者は数十分で吹けなくなってしまいます。

 

それに本当にただ単音を伸ばしたりとか、最初のうちは本当にただ音を出すだけ。

 

でも曲が吹けないとつまらない

なんて思うことは全くなくて、ただただ音を出すのが楽しかったです。

 

そうやってすぐに

音大にいってプロになりたい

という夢をすぐに持ちました。

 

トランペットはそのくらいの年齢で始める人も多いですし、ちゃんとレッスンにも行っていたので非現実的なこともないとその時は思っていました。

 

偶然の出会い

僕の場合とても運が良かったです。

 

たまたま友達がトランペットをやっていて

たまたま小学校に楽器があり

やりたいと思った時に家から10分のところに素晴らしい先生がお住まいで

お忙しい中で毎週レッスンもしてくださり

親も楽器を買い与えてくれて

周りの家と近くないので家でいくらでも練習できて

東京で演奏会があれば電車で1時間でいけて

近所の小学校を練習場所にしているユースオーケストラにも入団できた。

 

ちなみに今神代先生は大阪教育大学の准教授をしていらっしゃるので今は基本的に逗子にお住まいではありません。

もし僕が10歳若かったらトランペットを始めることはなかったと思います。

 

本当に運の良すぎる恵まれた環境で勉強を始めることができたんです。

 

こういう出会いっていうのは本当に偶然ではないんじゃないのかなって思います。

 

まさに運命…!

 

ドイツでも素晴らしい出会いが数えきれないほどありました。

 

これからも人との出会いや関係を大切にしながら少しずつでもがんばっていきます!

 

完全なる自分語りになってしまいましがたまーにこういうことも書いていって僕のことを知ってもらおうかなと思うのでみなさんお付き合いください!!