しべりあげきじょう

ロシア国立ブリヤート歌劇場首席トランペット奏者  齋藤友亨のブログ (旧あうすどいちゅらんと)

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【北欧】フィンランドへ行ったらシベリウスに挨拶しにAinolaへ【シベリウスの家】

シベリウスが31歳から亡くなるまで過ごした家がヘルシンキの近くにある

ヘルシンキから近郊電車で40分ほど行ったところにあるヤルヴェンパーというところに、シベリウスが30代後半から亡くなるまでを家族と共に過ごした家、Ainolaがあります。

後に駅の名前もAinolaに変わりました。

・5月上旬から9月下旬のみオープン
・火~日曜10:00~17:00
・定休日は月曜

 

フィンランディアや交響曲2番を作曲したあとスランプに陥っていたシベリウスに

妻がヘルシンキからここへの引っ越しを勧めました。

 

 

シベリウスとは

ジャン・シベリウスはフィンランドを代表する作家で、数々の名曲を生み出した20世紀の作曲家です。

 

とてもロマンティックで繊細、叙情的なメロディーが特徴です。

 

1番良く知られているのは「フィンランディア」で

冒頭はよくBGMで使われています。

「え?これクラシックだったの?!」という曲の1つ。

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これは割とパンパカパーンって感じの曲ですが(超テキトー)

 

交響曲第2番や、ヴァイオリン協奏曲は感動的でおすすめです。

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シベリウスの家 アイノラへの行き方

Ainola駅まではヘルシンキ中央駅からは近郊電車で一本で30分で行けます。

下車してからホームの端まで行き道を降りて西にまっすぐ道路沿いに歩きます。 

 

下車すると、療養のために選んだことが頷けるような田園風景が見られます

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一応看板には小さくAinolaと書いてあります。

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秘密のトンネル的な

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ずっと一本道を10分ほど歩いていると

森が見えてきて駐車場にでます。

ここにシベリウスの説明が。

 

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でも入口や大きな看板がないのでとてもわかりにくいですが

看板を見ていたら右手に入口があります。

 

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シベリウスの家の施設内

門を通って右手に小さな建物があり

そこで入場料を買えます。

一般8€で学生は4€

ずっとシベリウスの音楽だけが流れ続けているおしゃれなカフェも併設されていています。

コーヒーはセルフの飲み放題で2.5€

 

チケットはこんな感じ

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広い森が全てシベリウスの敷地で、家の他にも幾つかの小屋やりんごの木などがあります。

 

井戸

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子ども達が遊んでいたという小屋

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シベリウスの家の中にはいれる

これが家の外観

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入場する時に、日本語のシベリウスの家の説明がとても細かく書いてある紙がもらえます。

 

館内は撮影禁止だったので写真があげられず残念…

 

ログハウス的なまさに北欧の建物で、あたたかみのあるとてもいいお家でした。

外観の印象よりも中は広く、天井も高くて広々としています。

 

なんといっても寄贈品の多さがすごい。

椅子と机のセットがリビングだけでどんだけあるのって感じでしたw

 

絵画もたくさん飾ってあり

フィンランドから寄贈された月桂樹の冠も飾ってあります。

 

ピアノは入ってからすぐの部屋に置いてあり

思ったよりも小さめのスタインウェイのグランドピアノでした。

 

シベリウスの娘達もみんな音楽をやっていたそうですが

ピアノの練習をすると彼の作曲の邪魔になるということで

他の家に弾かせてもらいにいっていたため

 

ほとんどそのピアノを弾くことは無かったと資料にて書いてありました。

 

暖炉も2つあり、どちらも緑色のタイルのおしゃれなもので

今使っていても全然おかしくないものでした。

 

2階が非公開だったのが残念です。

 

若い頃は2階にシベリウスの部屋がありそこを中心に暮らしていましたが

娘達が育ってからは1階にベッドをおろしていたとのこと。

 

シベリウスの家はレンガ造りじゃない

ヨーロッパといえばレンガ造りの家が普通ですが

シベリウスの家も含め、フィンランドの家は木造が多い気がしました。

 

日本と違い、真夏も25度を超えることのないフィンランドは1年を通して湿気もほとんど無いので

木が傷みにくいということがあるかもしれません。

 

地震も台風も無いし夏は涼しいし湿気もないし

強いて言うなら冬が寒いっていう程度…

 

自然災害が日常の日本って本当にやばい所なんだなとつくづく思います。

 

シベリウスの墓参り

家からまっすぐ降りて行ったりんごの木のすぐそばに

シベリウスとその妻アイノが眠るお墓があります。

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大きく立派なお墓で、右端にアイノの名前もあります。

 

シベリウスは91歳に亡くなるまでずっとこの家に住み続け

彼の死後も妻のアイノは96歳に亡くなるまでずっとここに住み続けました。

 

2人の死後娘達がこの家「アイノラ」をフィンランドに寄贈し、このような記念館になったということです。

 

シベリウスの家はイメージにぴったり

なんともうまく説明できませんが
シベリウスはとても感受性が高くて繊細な人だったんだろうなぁと思っていたので
今回彼の家を見ることができるのを楽しみにしていました。

 

実際に見て、資料を読んでみると
シベリウスは本当にイメージした通りの人物。

 

ヘルシンキの喧騒から離れた美しい地に居を移し

自分と家族だけの世界で作曲に没頭していた姿。

そしてとても家族を大切にしていたということ。

 

引っ越しを進めたのは妻のアイノで

この決断を促した彼女もすごいと思います。ヘルシンキに住みたかったでしょうに…

 

良い妻を持ちそれを大切にするというのは

大事なことなんだなと改めて思いました。

 

 

 

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