トランペット奏者 齋藤友亨のブログ

ロシア国立ブリヤート歌劇場首席トランペット奏者  齋藤友亨のブログ (旧あうすどいちゅらんと)

ヴュルツブルク音大を卒業しドイツ生活が終わりロシアの歌劇場に就職が決まりました

ヴュルツブルク音大を卒業しました

随分前のことになりますが時系列順に書いておきます。

 

ついに6年間のドイツの留学生活も7月で終わり、日本に帰ってきました。

5月には室内楽の試験があり、7月にはソナタの試験と卒業リサイタルがあり、その合間に教授とクルージングにいったりフィンランドやスウェーデンのオーケストラのオーディションを受けにいったり、ブダペスト旅行をしたりと目まぐるしく時間がすぎてあっという間に終わってしまいました。

 

旅行の動画


Denmark Høruphav~Dyvig デンマーク ヨットクルージング

 

ベルリンで2年間プライベートレッスンを受けながら語学を学んだの浪人生活から、ヴュルツブルクでの学部4年間。

ブログを始めたのが1年生の終わりからだったのでそう考えるとあっという間だったなと思います。

f:id:tomotomotrp:20190922000651j:image
f:id:tomotomotrp:20190922000645j:image

ドイツで学んだこと

ギリギリ19歳からドイツにきてベルリンで浪人生をして、普通の留学とはまた違った様々な経験をしました。

若いからという理由でレッスン自体は多くの先生方がしてくださり、ドイツだけで20人以上から学ぶことができました。

 

トランペットに関しては、本当に情報に溢れているドイツで少し混乱もしましたが、最後にエルプ教授の元で勉強できたことで今まで吸収してきた情報を整えることができたかなと思います。

 

ドイツがどんなスタイルで演奏していて

昔のドイツはどんな吹き方で、東と西に分かれていた頃にどんなことが起こったのか

それが統合して何が起きたか

 

オーディションがドイツ管指定になったのが東西統一後という意外と最近のことだったり

 

ドイツ人が思う「良いトランペットの音」がどいういうものなのかを良く知ることができました。

 

 ベルリンに住んでいた頃、毎週ベルリンフィルを聴きにいって色んな巨匠の指揮者の演奏家やピアニストの演奏に触れられたのも大きな財産になっていると思います。

正直高校生の頃、ドイツに来るまではベルリンフィルのようなオーケストラが指揮者でどのくらい音楽が変わるのかなんて全然わかっていませんでした。

指揮者の名前も良く知らなかった。

 

それが同じオーケストラで何度も聴くうちに色んなことがわかるようになりました。

「勉強」しようとしなくても普通の感覚としてオーケストラの音楽を身近に知ることができて色んな人と話をできるようになったのも大きな成長だったと思っています。

 

ドイツ語

僕はドイツに行った19歳の頃は英語もろくに話せませんでしたし、ドイツ語は自分で勉強したり大学の授業でやった程度でとても話せはしませんでした。

 

どこに行っても

「ドイツ語?英語?」ときかれてドイツ語で話そうとするものの理解できず

「英語すらもわからなくて私はどうしたらいいの?HAHAHA」みたいにバカにされる毎日

 

全く話せないのに通訳を頼まずに突っ込みまくった結果、たくさん恥をかきましたが

その分「絶対に話せるようになる」というモチベーションにもなっていました

 

様々な勉強法を試しましたがやはりシャドーイングが一番良かったです。

毎日デスノートのドイツ語版を見ながらブツブツ同じことを呟き続けるというのを何時間もやっていました

 

タンデムパートナーを探して会話の練習をしたり、語学学校以外の部分でたくさんがんばった結果なんとか話せるようになりました

 

学部は音楽理論や音楽史の試験などもあったので、ドイツ語で試験勉強をしなければならず本当に苦労しましたが、なんとかギリギリ全て合格…

 

日本にいた頃は自分が別の言語で、それを自分の言葉として話すということが想像できなかったので、本当に大きな財産になったと思います。

もう滅多に使わなくなってしまうのは残念です…

 

1人で考える時間

留学をすると圧倒的に1人でいる時間が増えるので自然と考え事が増えます

「自分が日本人としてなぜ西洋音楽をやろうとしているのか」

「自分は楽器を吹くことで何がしたいのか」

こうしたことは日本にいた頃は考えたことはありませんでしたが、周りの仲間とこういったテーマについて深く考える機会も多々ありました。

 

ドイツでは

学生の間にオーディションに受からなかったら音楽で生計を立てようとするのを諦める

という現実がいつも側にあったので、どうやってそのストレスにポジティブに向き合うかということも学びました。

 

卒業後の進路

細かい経緯は別の記事にしますが

2月に研修させてもらっていたロシア国立ブリヤート劇場に就職することになりました。

 

まさかロシアのオーケストラに入るとは夢にも思っていませんでしたが、本当に幸運としか言えません。

 

長年の夢が叶いました。

 

というわけで、

ドイツから という意味の「あうすどいちゅらんと」はこれで終わりになります。

 

これからはロシアからのブログになります!

 

同じようにロシア語にすると「いずるーすぃー」になりますが意味不明なのでなにか別のタイトルにします

しべりあげきじょう

とかそんな感じになるかと笑

f:id:tomotomotrp:20190922193246j:image

 

 

www.tomotrp.com

www.tomotrp.com